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お客さんの荷物なんか持ちたくない〜2017/8/26〜8/27日本百名山 北アルプスのピラミッドへ1泊2日で登頂!常念岳〜

7〜8月を振り返って今年は“歩けなくなったお客さんの荷物を持つことが多い”年な印象。前兆はお会いしたその時から歩き出すまでの時間でも発見することが出来て、それとなく促して回避できる場合もある。

(私に限っての場合かもしれないが)安全に下山することを最終地点に考え、観察している。実は見ています。ガイドは見られていますが、お客さんもガイドから見られています。どこを見ているかというと、、、
・荷物が大き過ぎないか。
・服装はどうか(靴・衣類)。
・バスの乗り降りの際の足の運びの滑らかさ。
・宿や山小屋での登山靴を履く際の一連の流れ。
・質問から感じる登山経験の印象。
・ウエストポーチをしている人。
・前から後ろ、後ろから前への伝達の声を出している人、出さない人。
などなど。

行動を見ていてガイド中マークしなければいけないなと感じる人は、①明らかに経験がないと感じる人、②自分のスタイルに拘って促した注意を聞かない人、③過去の栄光を延々と語る人。

本題から逸れるが、もし万が一の場合に協力を仰げる人がお客様の中にいるかどうかもチェックしています。実は。

本題に戻る。①の人は、本当に経験のない人とただ心配性な人と分かれていて、どちらも問題ないことの方が多い。後者においては謙遜でこのような態度である場合も多く、もっと積極的に登山にのめり込んだら良いのにと思う。学習意欲があり、合う合わないは別にして一度やってみるという姿勢が見られる。

②と③の人に注意が必要で、一例を挙げると、片手にペットボトルを持って歩くのを止めるように促すと、「喉が渇いた時にすぐ飲めるようにいつもこうしている」。疲れからふらつきが見えたのでストックの使用(私のものを使うように)を勧めると「使ったことがないし、以前試したら歩き難かった」と拒否。どうにも歩けなくなって(この時は土砂降りの雨でゆっくり×3のペースでは歩ける人も余計疲れるしイライラすると思い)、「荷物を預かりますよ」と申し出た所、この時はすんなりと、3秒くらいでザックを体から外し、こちらに素直に渡してくれるではないか!

「疲れてたんだな」と思うと同時に、「ここは一度くらい固辞したらどうか」と思う。勘違いしないで欲しいのは、「優しさで荷物を預かるのではなく、行程の円滑な消化と安全が基準になっている」ということ。いくらでも時間があって、天気が持つと判断した場合は、その人自身の責任で持って頂くことにしている。こんな人に限って、お礼は言葉だけである。

ウエストポーチもちょっとしたものをすぐ取り出せるようにしている人が多いが、長時間歩く際に少しずつ効いてくるのかバテる人が多い印象です。体力のない人がウエストポーチをしているのか、ウエストポーチが歩きの効率を悪くしているのか判らないが、ザックの素早い着脱の方法を習得したらウエストポーチは不要ではないかと考えている。

何か特別な配慮があった場合は、「形のあるお礼をしないのか?」というモヤモヤとした気分になる。自分からは言い出し難いので(どうしてだろう?)、他のスタッフから当の気がついていない人にはそれとなく促して欲しいなとも思う。別のシチュエーションでは「そんなものですよ」と仰られたスタッフもいたが、その人はなんのサポートもせず後ろから歩いて、遅れた人のサポートで付き添いをしただけでその時に限って言えば何かをした訳ではない。

山はある種の不便の中で工夫をして楽しむ一面を持っている。不便さと引き換えに非日常の景色や自然の中に浸れるものだと思う。そこには何時間歩くという苦労があって、日頃の準備や過不足のない必要な装備が必要です。行きたいところと頑張ったら行けるところを判断できるように、少しずつステップを踏んで、山という自然を楽しんで頂きたいと思う。

補足
このような対処法として、予め料金の明示をすれば良いではないかという意見があるが、お金を払いたくないから意地でも(時間も他者への迷惑も顧みず)持つという新手の事態が起きるもの。また、お金を払えば何でも叶うという勘違いを生み出す危険性があるように思う。山や自然の大らかな部分が失われる気がして、この対処法には今のところ賛成できない。

久しぶりに天気の良かった1泊2日のツアーだったのだが、一人のサポートが印象深く残るツアーだった。疲れはしばらく残ったことも併せて書き残しておこう。今回の写真は中々良いと思うので、是非アルバム見てね。

▼写真アルバム
https://www.facebook.com/kentaro.haraguchi/media_set?set=a.1494632063967046.1073742264.100002608004267&type=3&uploaded=13

2017101901槍夕景

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【ガイド予定】
10/22〜23<個人ガイド/募集>上高地ハイキング
http://yamaguide.jp/blog-entry-158.html

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2017.11/15〜17<個人ガイド>霧訪山と廃線ウォークとりんご狩り
2018.1〜3<個人ガイド>美ヶ原スノーシュー
2018.7<個人ガイド>御嶽山・焼岳・乗鞍岳(各日帰りで募集予定)
2018.7<二人三脚山の会>中房温泉に前泊燕岳から常念岳縦走
2018.9<個人ガイド>北アルプス裏銀座縦走 鷲羽岳・水晶岳

上記ガイド予定に興味があり、ご都合が悪い場合、他日程でもご案内が可能です。人数とご都合の良い日程につきまして、お問い合わせ下さい。

【2017松本山雅FC〜雷鳥奮迅 OneSou1〜】
10/21 J2第38節 vs 大分トリニータ
http://yamaguide.jp/blog-entry-166.html

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プロフィール

原口剣太郎

Author:原口剣太郎
年間約200日の登山を中心としたアウトドア活動(ガイド引率約150日)をこなす、登山ガイドのほぼ毎日更新ブログ。登山報告や日常生活に役立つアウトドアテクニック、趣味(写真やサッカーの話)など様々な話題を提供します。
日本の自然は世界的にみて、とても希少で貴重なものです。山を通じて自然の素晴らしさや楽しさを伝えています。山登りを楽しむにはちょっとしたコツが必要なので、歩き方や装備のことや楽しみ方も合わせてお伝えしています。

ガイド歴
・日本百名山90座登頂を含む国内のほぼ全ての山域を踏破
・キリマンジャロ登頂(6回)を含む海外トレッキング経験多数
(ネパール・パキスタン・タスマニア島・ニュージーランド・中国・台湾の山々・トレッキング等々)
・学校登山などの児童や学生(小学生から高校生)の野外体験活動引率歴多数
・テレビ番組撮影のお手伝い 等々

サービス内容
・長野県・群馬県を中心とした日本の山・ハイキングのガイドや手配
・海外登山・トレッキングのガイドや手配
・野外活動を通じた子供達の環境教育、自然体験プログラムの作成や運営・お手伝い
・自然体験活動を通じた企業研修等のお手伝い
・旅行会社や各種団体様への登山プランの作成・手配
・テレビ番組の撮影取材への同行、ガイドブック等執筆に関するの素材提供(写真&文章)
・異業種とのコラボ企画の共催(撮影×登山・救急法×ハイキング・オンライン講座×登山・・・)

資格
・公益社団法人日本山岳ガイド協会認定 登山ガイド ステージⅡ
・環境省自然公園指導員
・尾瀬自然ガイド・登山ガイド
・総合旅行業務取扱管理者
・一般旅行業旅程管理者
・日本山岳ガイド協会危急時対応技術指導員

ガイド料金
・半日行動(行動時間概ね2時間以内):10,000〜20,000円/日
・終日行動(行動時間概ね2時間以上):20,000〜30,000円/日
※交通費・宿泊代等の実費は上記料金に含まれません(詳細お問い合わせ下さい)。

・所属協会
認定NPO法人 信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ
NPO法人 片品・山と森の学校

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・キリマンジャロ登頂(6回)を含む海外トレッキング経験多数
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・学校登山などの児童や学生(小学生から高校生)の野外体験活動引率歴多数
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・テレビ番組の撮影取材への同行、ガイドブック等執筆に関するの素材提供(写真&文章)
・異業種とのコラボ企画の共催(撮影×登山・救急法×ハイキング・オンライン講座×登山・・・)

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